命を掛ける
月刊「致知」の最新号に、山岡鉄舟の記事が
掲載されていた。
山岡鉄舟と言えば、明治維新前後を生き抜いた吾人。
勝海舟、高橋泥舟と共に、幕末の三舟の一人。
剣・禅・書の達人として知られている。
幕臣であった勝の意向を受け、事前に官軍の
西郷隆盛と面会したのが、山岡だった。
その後、勝と西郷が江戸無血開城の会談を持つ。
山岡と言えば、これまで剣豪の印象が強かった。
一刀正伝無刀流の開祖。
身長188cm、体重105kgの立派な体格。
しかし、その心は、しなやかで柔軟であった模様。
禅で培った、静かで強靭な心を、山岡は持っていた。
敵である官軍が取り巻く中に、一人で臨み、
総大将と怯ます話しをする事は、並大抵ではない。
一つ間違えば、死を意味する。
ここで、改めて考えてみた。
山岡を、真に支えていたものは何だったのか。
何に対して、命を掛けていたのか。
幕臣として忠義を尽くす。
それも、もちろんあっただろう。
しかし、記事を読んでいる内に、次の言葉が
脳裏をよぎった。
「あきらめない」
皆と共に生きる事を諦めない。
この世を良くする事を諦めない。
そして、自分の信じるものを諦めない。
柔軟に、したたかに、でも強く生きる姿勢を
感じた。
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