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2018年3月13日 (火)

心の中に三畳間

今日の致知出版社「人間力メルマガ」に、歴史作家である
童門冬二氏のエピソードが掲載されていた。

童門氏の20代を支えたものの一つに、読書があった。

当時はお金がない上に、計画停電で、夜8時になると
電気が全部消えてしまう。
そこで、仕事が終わると、地元の祐天寺駅に向かった。

駅は電力の配給があるため、構内に電気がついている。
そこで、毎晩、終電後に電気が消えるまで、読書に
明け暮れたとの事。

この頃読んだ本の中で、印象深かった本の一つに、
フランスの思想家 モンテーニュの『エセー』があった。

その本に、次の言葉が出て来る。

「人間は誰でも、自分の心の三畳間を持つべきだ」
 
人間は周りに邪魔されることなく、たった一人になって
じっと物事を考えることのできる場を持たなければならない
という意味。
 
童門氏は、読書をすることによって、自分の心の三畳間を
確立して行ったと言う。
そして、その営みは、今も変わらないとの事。

なるほど、「心の三畳間」とは、面白い表現。

広くなくてもいい。
堅く考えなくてもいい。
自分の、居心地のいい場所であれば。

自分を、素直に見詰める事の出来る場所。
これは、読書によって得られるだけではないだろう。

自分に合った三畳間を、探して行きたいものだ。

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