「友だち幻想」読了
先日、久しぶりに日テレの「世界一受けたい授業」を見た。
その中で、又吉直樹氏が、特別授業として「友だち幻想」
を取り上げていた。
「友だち幻想」は、社会学を専門とする菅野仁(かんの
ひとし)氏の、2008年の著作。
番組の中で、現代の若者が、友達付き合いで挫折する
状況を取り上げ、本に書かれた菅野氏の言葉を、
いくつか紹介していた。
興味深かったので、さっそく購入し、読んでみた。
なるほどと、うなずく点が多かった。
「自分を、100%理解してくれる人はいない。」
「自分以外の他者とは、適度な距離で向き合う。」
※ 人は人、自分は自分という感覚を持つ。
「自分の限界を知る事も大事。」
「言葉を大事にする。」
※ 自分の立ち位置を認識し、自己表現を大事にする。
上記以外にも、たくさんのメッセージが記載されていた。
現実を見据え、客観的に論じている。
しかし、悲観的に捉えているのではなく、与えられた
状況を出発点として、人間的により成長する事を
狙っている。
読んでいる最中、いろいろな事が頭をよぎった。
グレー一色だった高校生活。
大学時代に一緒に旅をした親友との不協和音等。
人が生きていく以上、他者との関わりは避けられない。
うまく行かない場合は、付かず離れず、適度な距離
を保ちながら、和していく事も知恵の一つ。
論語に、以下の言葉がある。
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」
簡単に言うと、同調ではなく、調和を目指そう
と言う事。
この調和、バランスの取り方が、菅野氏の言う
距離の取り方なのだろう。
これは、人生における永遠のテーマ。
この本も、孫の優真に、将来、友だち関係で壁に
ぶつかった際、ぜひ読んで欲しいと思った。
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