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2020年1月 4日 (土)

気づきと誘導

研修講師の仕事をする中で、自分で微妙だなと
思う事がある。
それが、「気づき」と「誘導」。

講師の仕事は、単に知識を与える事ではない。
さらに重要なのが、気づきを促す事。

「なるほど、そう言う事か。」

これがあって、初めて行動に移す事が出来る。
行動が伴わなければ、知識を得ても意味がない。

しかし、気づきを促すつもりが、いつの間にか
誘導しているのではないかと自問自答する事がある。

この差、まさに紙一重というのが実感。
どこで、この違いが出て来るのだろうか。

気づきは、相手に主体が置かれている。
相手が主で、こちらは従。
相手が考えるきっかけを作って行く。

誘導は、こちらに主体がある。
こちらが主で、相手が従。
こちらの考えを導入して行く。

自律した人材を育成する観点から捉えると、
健全な気づきを促す事こそが大事。
誘導は、論理の押し付けと化す事がある。

注意しなければならない事は、自分も相手も
意識がない中で、誘導に入ってしまう事。
まさに、巧みな誘導尋問の世界。

この谷間に落ちないためには、何が必要か。

講師が、常に自分を律する事を欠かさない事だろう。
研修の場が、実は自分の修練の場なのだと思う。

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