成功さえも試練である
先日、致知出版社のメルマガで、京セラ名誉会長である
稲盛和夫氏の談話が掲載されていた。
そのタイトルが、「成功さえも試練である」。
以下が、その抜粋。
私は、試練は苦難だけを指すのではないと考えています。
人間にとっては、成功さえも試練なのです。
成功した結果、地位等に驕り努力を怠るのか、
成功を糧に、気高い目標を掲げ努力を重ねていくのか。
それにより、その後の人生は、天と地ほどに
変わってしまうのです。
つまり、天は成功という試練を人に与えること
によって、その人を試しているのです。
私たちは、苦難あるいは僥倖、そのいずれの試練に
遭遇しても、決して自らを見失わないように
しなければなりません。
苦難に対しては真正面から立ち向かい、精進を積む。
成功に対しては謙虚にして驕らず、真摯に努力を重ねる。
日々たゆまぬ研鑽に励むことによってのみ、
人間は大きく成長していくことができるのです。
私は、現代の混迷した社会を思うとき、
私たち一人ひとりが、どのような環境に置かれようとも、
自らを磨き、人格を高めようとひたむきに努力し続ける
ことが、一見迂遠に思えても、結局は社会をよりよい
ものにしていくと信じています。
以上、高潔な想いが、ひしひしと伝わって来る。
いかなる状況に置かれても、我が身を律する。
中国古典の「慎独」につながる、大いなる教えと感じた。
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