人材と人物
人を育てる時、よく言われる言葉が、「人材」。
人財と言われる事もある。
つくりの才は、「働き」と言う意味を持っている。
なので、人材・人財は、「大きな働きを持っている人」。
つまり、才能のある人の事を指す。
そして、人材を育てる事を、人材育成と言う。
一方、「人物」と言う場合は、少しニュアンスが異なる。
「あの方は、人物だ」と言う場合、単に才能があるだけ
では、このように呼ばれない。
人物には、その裏に必ず徳を備えている。
いわゆる人徳という徳。
才能もあり、人徳もある方を、人物と言う。
人物となるために欠かせないものが、慎独。
必ず自ら自分で独りを慎む。
そして、働きと徳を比較した時に、徳の方が
より優れている方を、大人物、略して大物と言う。
中国古典である「大学」に、以下の言葉がある。
「徳は本(もと)なり。財は末(末)なり。」
徳を高める学びを、本学(人間学)と言い、
財を育てる学びを、末学(時務学)と言うのは、
ここから来ている。
人と成る成人学には、この2面がある。
本末という観点からすると、人間学が本で
時務学が末。
しかし、世の中を生き抜いていくためには、
両方が必要。
本末の意味を噛み締めながら、より高みの人物を
目指し、今後も両学の研鑽を重ねたい。
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