« 月刊「致知」を再講読 | トップページ | NTTドコモの「d Wi-Fi」に登録 »

2022年2月19日 (土)

天意夕陽を重んじ人間晩晴を尊ぶ

2024年に、一万円札になられる渋沢栄一翁。
 
日本資本主義の父と言われ、明治に入り
500数社に及ぶ会社の設立に貢献された。
それと共に、次善事業にも数多く携われた方。
 
私がこれまで行って来た研修でも、渋沢翁が
著わされた「論語と算盤」を、教材として
使った事がある。
 
論語つまり倫理と算盤つまり利益は両立させてこそ
意味があるという道徳経済合一説。
現在の、CSRやSDGsの考えに通じる考え方である。
 
渋沢翁は天保11(1840)年、武州血洗島村
(ぶしゅうちあらいじまむら)で生まれた。
 
斬った張ったの多い土地柄で、相手の
血まみれの生首を洗うから血洗島村との事。
何とも、凄い所で生まれたものだ。
 
そのためか、渋沢翁も「血の熱い男」だった。
エネルギーに満ち溢れていたが、
一方では、慈悲深い心も合わせ持っていた。
 
晩年に好んで揮毫した言葉がある。
 
「天意(てんい)夕陽を(せきよう)重んじ、
 人間晩晴(ばんせい)を尊ぶ」
 
朝日の美しさだけではなく、夕陽の美しさも格別である。
太陽は、沈む瞬間に一際ひときわ鮮やかな光を放つ。
 
夕陽が美しいのは、天がその生き方を賞賛しているから。
人間もまた夕陽のように、晩年になればなるほど晴れ渡り、
残照で周囲を照らすような生き方をしなさい。
 
私は、研修でよく「感化力」という言葉を使っている。
居ながらして、周りに影響力を発揮する力という意味。
これが、リーダーシップの究極の姿だろう。
 
渋沢翁は、今も我々を感化し続けている。
しっかりと想いを受け取り、子供たちに伝えて
行きたいものだ。

|

« 月刊「致知」を再講読 | トップページ | NTTドコモの「d Wi-Fi」に登録 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 月刊「致知」を再講読 | トップページ | NTTドコモの「d Wi-Fi」に登録 »