深海8336mで泳ぐ魚とは!
先日、NHK総合「ダーウィンが来た!」を見ていて、驚いた事がある。
何と、深海8336mで泳いでいる魚がいるではないか!
8000mの深海では、1㎡当たりの水圧は、約800kgにもなる。
これは、凄まじい水圧だ。
人間の場合は、通常の潜水だったら30m程度しか潜れない。
「飽和潜水」でも、海上自衛隊による450m(世界第2位)程度だ。
東京海洋大の北里洋博士(地球生命科学)によると、
魚類が生息できる限界の水深は8400mという事。
つまり、ほぼ限界近くの姿を見た事になる。
この映像は、東京海洋大や西オーストラリア大等の国際研究チームが
伊豆・小笠原海溝で撮影したと、今年4/4(火)に発表したもの。
「最も深い場所で撮影された魚」として、ギネス世界記録にも認定。
今までの最深記録は、マリアナ海溝の8178mだった。
研究チームは、昨年8~9月、日本周辺の深海の生態系を調査。
米国の民間調査船から投下した観測機器に搭載したカメラを使用した。
機器の棒の先にえさとして取り付けたサバに、最初は小エビが群がった。
しかし、やがて体長20~30cmで、白っぽい半透明の体をした1匹の魚が
ゆっくりと泳いでくる様子が映し出された。
これが、「スネイルフィッシュ」と呼ばれる、クサウオ科の深海魚。
スネイルフィッシュを、ネットで調べてみた。
・深海性カサゴ目のクサウオ科魚類と共通し、体は柔軟でぶよぶよとしている。
・ゼラチン質の体が特徴。
・頭部が大きく尾部は尻すぼみ。上から見るとオタマジャクシに似ている。
・体長は10~20cm程度 。
・浮き袋や内臓に、気体の代わりに脂が入っている。
水圧に耐えるには、体内のたんぱく質の変形を防ぐ「TMAO(トリメチル
アミンオキシド)」と呼ばれる物質を多く持つ必要があるとの事。
だが、魚がこの物質を持てる量には、限界があるとも。
という事は、魚でなければ、さらに多く持てる生物がいるという事か。
今後、さらに深い所に住む生物が、見つかるかも知れない。
生命の神秘は、深まるばかりだ。
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