時代に関する考察について
月刊「致知」11月号を読んでいて、心に止まった記事がある。
坂東太郎会長 青谷洋治氏と南薩食鳥社長 徳満義弘氏の対談の中で、
青谷氏の述べられた時代に関する考察が、実に秀逸だった。
以下、要点を記して、記憶に留めたい。
・創業の歩みを時代の流れと共に振り返ると、最初は大量生産・大量販売・
大量消費の下、豊かさを求める「進化」の時代だった。
・10年経つと、一つの物にこだわって深掘りしていく「深化」に移り、
・バブル崩壊後は本物志向の「真価」へと変わって、
・東日本大震災以降は物の価値よりも心の価値を大切にする「心価」の
時代になった。
「幸せとは何か」という問いに対して、幸せは身近にあるものだと気づいた。
・この心価の時代では、勝ち負けの「競争」から、共に新しい時代を
創造する「共創」を価値観の中心に据える世界に入って来ている。
上記を受けて、徳満氏が、以下のように答えられていた。
・幸福を創造するためには、まず自分自身が幸福でなければならない。
・自分を犠牲にして人のために尽くすという姿勢は尊いが、
そういう生き方には限界がある。
・自分が幸福を感じながら日々過ごすと共に、周りの人たちに喜ばれる
ささやかな貢献をしていく事が大事。
このお二人のやり取り、私も深く同感だ。
自分も周りも、同時に幸せになる道を探す。
そのためには、まず自分を鍛える必要がある。
その過程では、苦しみも悲しみもあるだろう。
しかし、その先に待っている素晴らしき両立の世界を考えると、
苦しみも悲しみも、希望へと変わって来る。
その際、自分一人で問題や悩みを抱え込む必要は、もちろんない。
周りのアドバイスや助けをむしろ請い、どんどんと糧にすればよい。
お二人の対談は、会社発展の過程での話しであったが、
この内容は、キャリアの自己開発に、そのまま適用出来る。
貴重なお話しが伺えて、本当に嬉しかった。
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