「童子経」読了
11月に読了した「実語教」に引き続き、「童子経」を速読した。
童子経は、鎌倉時代末期に書かれた、子供のための教訓書。
明治の初期まで使われたとの事。
仏教の教えを中心に、論語等の儒教の経典にある言葉を引用して
礼儀作法、言葉の使い方、教師への敬意、父母への孝行という
この世を生きる術をまとめている。
平安時代前期の天台宗の僧侶である安然(あんねん)の作とする説がある。
現時点では、最古の版としては、南北朝時代の1377年の書写版が
確認されている。
この童子経が一般に広まったのは、江戸時代だった。
実語教と共に、寺子屋でのテキストとして使われた。
実語教は、どちらかと言うと、小学生低学年向け。
「学ぶ事の大事さ」を訴求している。
それに対し、童子教は、小学生高学年向け。
だから、内容が深化している。
その特徴は、「一生を悔いなく過ごすための智恵」を
伝えようとしている点。
現在、世界情勢は、混乱の極みだ。
まさに、明日、何が起こっても不思議ではない。
逆に、この時期だからこそ、我々は再度、日本精神の原点に
立ち戻って、自らがどうあるべきかを深く考える事が
大事ではないだろうか。
孫たちが大きくなったら、実語教と共にこの童子教も、
一緒になって寺子屋のように素読したいものだ。
孫たちには、是非、健全な心の持ち主として育って
欲しいと強く願っている。
そのため、今回も、齋藤孝氏の著した「子どもと声に出して
読みたい童子教」を購入し、読みながら子供向けの説明方法を研究した。
これが、今後のじいじの役割だと、心得ている。
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