「潜在能力の鍛え方」読了
致知出版社の近刊案内で、「運を強くする潜在能力の鍛え方」という
面白そうな本のタイトルが目に入った。
興味が沸いたので、さっそく購入し、先日読み終えた。
著者は、脳外科医であり脳科学者である林成之氏。
脳の構造や機能の話しもあったが、それらにはさらっと触れた程度。
それよりも、どういう事を心得れば、潜在能力が発動するかと言う観点の
話しが大部分で、そこがとても参考になった。
著者の考えを一言で言うと『人のためになる事を、損得なして全力投球する』。
この過程で、自分でも思いもしなかった能力が開花する。
この「自分で思いもしなかった能力」が、即ち潜在能力。
この後は、私の理解した範囲で、潜在能力を引き出す心得を記述する。
まず、何の努力もしないで、いきなり潜在能力が発動する訳がない。
日々、「損得なしで、全力投球」する事が求められる。
損を承知でも、あるもののために、その目的が達成されるまで、
全ての力を出し切る事を行い続ける。
これは、かなり過酷な試練の道。
何のためにそこまで行うのか。
それが、世のため「人のため」という事になる。
give and given(与えよ、さらば与えられん)という言葉がある。
自分の持っているものを、全て相手に捧げる。
すると、それ以上のものが戻って来る。
これは、与えた相手から戻って来る訳ではない。
最も大事な点は、与えた「内なる自分」から与えられるという観点。
与えるいう行為を通して、自分の中で「内省」が引き起こされる。
その中で、「新たな気づきや想いが覚醒」される。
実は、これが潜在能力を「顕在化」させるという事ではないか。
この思いを持って本書を再読すると、具体的に書かれていた
潜在能力の個々の引き出し方が、糸を通すように理解する事が出来た。
タイトルに「運を強くする」とあったが、既に存在している運を強くする
というよりは、「今はまだ存在していない運をも開拓し引き寄せる」と
解釈した方が、より肯定的な感じがした。
自分を信じて、自分の決めた道を地道に歩んで行く。
そうすれば、自ずと幾多の新たな能力が引き出され開花して行くと感じた。
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